スケートボード用のウィールはサイズが1mm単位で用意されています。 小さいものは40mm台から、大きいものは100mmを越えるものまで。 幅が大変広いので、一体どのサイズを選んだらいいのか?と悩む方も少なくないのではないでしょうか。 このページでは、そんなアナタのウィールのサイズ選びに少し役立つ(かも知れない)、 ウィールの大きさが与えるスケートボードへの影響をざっくり解説します。
ストリートでは主に51mm~54mmまでのウィールが選ばれることが多いです。
これは、スケートボードの重量を比較的軽くしオーリーで高さを出しやすくしたり、キックフリップ等スケートボードを回すトリックをやり易くするためと考えられます。
ランプやバーチカル、プール、トランジションなどR(曲面)をメインで滑るスケーターは54mm~60mm程度のウィールが選ばれることが多いです。
これは、径が大きいウィールの方がスケートボードに乗っている時の安定感やスケートボードの推進力が上がるためと考えられます。
クルージングや、ダウンヒル、テックスライド等は、60mm以上が選ばれることが多いです。
これは、安定感と走っている際の快適さや推進力に重きを置いているためだと考えられます。
上記で紹介したものは「こういった選び方が多い」という内容であり、検証・断定されたものではございませんので、あくまでも参考として認識いただければと思います。
さて、上記の通り滑る場所やスタイルによって選ぶウィールのサイズが変わるわけですが、
そもそも大きさによる違いとは何かについて考察したいと思います。
■小径ウィールの特徴
ここでは仮に54mm以下を小径としましょう。
径が小さいとグリップ力も小さくなり地面を掴み踏ん張る力(摩擦)が小さくなります。
これはどこに影響するか...?例えば、プレッシャーフリップをやる際にスケートボードを押し込んで回転をしやすくなったりします。(サイズだけでなくシェイプによる要因も影響しますが...)
その他にも、TREFLIPやBIGSPIN等スケートボードをバリアル回転させるトリックへの影響は大きいと思われます。
またスケートボードの重量が軽くなるためオーリーが軽くなると感じることもあるでしょう。
■大径ウィールの特徴
では、つづいて仮に54mm以上を大径として特徴を挙げてみましょう。
単純に考えて、上記で紹介した小径ウィールとは逆の特徴があると言えます。
まず、大きい分小径に比べ地面を掴み踏ん張る力(摩擦)が大きくなります。
これにより、グラつきが減り安定感が増したり、地面を押し出す力が大きくなります。
また、大きいぶん遠心力も増え推進力の上昇にも繋がると考えられます。
小径ウィールがトリックに向いていると言うならば、大径ウィールは走ることに長けているといえるでしょう。
その他、大径だとコーピングに掛けるグラインド系のトリックをする際に、よりしっかりと固定できるという利点もあります。
これらの理由が一般的に「大きいウィールは早い」や「ランプで滑るなら大きめのウィール」と言われる所以だと思われます。
■54mmウィール
さて、ここまで読んでくださった方の中には疑問に思った方もいるのではないでしょうか?
「小径は54mm以下」「大径は54mm以上」であるならば、54mmは大きいのか、小さいのかどちらなのか?
結論からいうと、各々の感覚と判断という曖昧なものになるでしょう。
現在(2018年6月時点)、フラットでのキックフリップなどの回しや、カーブ、レール等いわゆるで遊ぶスケーターは51mm~53mmを好んで使うことが多いと見受けられます。
彼らからすると54mmは大きく、ボテッとしていて、重たくて調子が悪いと感じることでしょう。
対して、トランジションやバーチカル、プールで遊ぶスケーターには54mmは小さくて不安、安定しなくてスピードが乗りづらい等々。Rをメインで滑るには少々心許ないと感じることがあると想定できます。
これらのことから、54mmはそれぞれの滑るスタイルに好まれるサイズの範囲内ですが、メインとなるそれではないといえるでしょう。逆にいえば、どんな場所でも楽しめる守備範囲の広いサイズだといえるでしょう。
・ストリートをやるなら51mm〜54mm
・トランジション、バーチカル、プールなら54mm以上
・小径はトリックをやりやすく、大径は走ることに長けている
・54mmは幅広く使えるオールラウンダー